Karma Chameleon(邦題・カーマは気まぐれ)/カルチャー・クラブ [Blue-Eyed Soul]
カルチャー・クラブは、1981年、イギリスはロンドンで結成された、ポップ・ミュージック・バンド。
中心メンバーでボーカルをつとめるボーイ・ジョージ(Boy George)の強烈な個性と奇抜な出で立ちが強調されがちですが、その「パッケージ」とは裏腹に彼らのサウンドは意外なほど本格的でした。
「ニューロマンティック」の旗手と評される彼らの音楽は、実に多くのジャンルを吸収して成り立っていましたが、単なる切り張り的な安普請の類ではない本格志向の曲が多かったですね。
イメージを裏切るこうした生真面目な音作りがなければ、カルチャー・クラブの名がこれほど人々の記憶に深く刻み込まることはなかったのではないかと思います。
この曲は邦題「カーマは気まぐれ」の方が馴染み深いという人が多いはず。
1983年リリースのアルバム「カラー・バイ・ナンバーズ」からのシングルカットで、全米全英で一位を獲得した記念すべき曲。カルチャー・クラブの代表曲といわれることが多い。このヒットでの彼らの人気は不動のものとなりました。
「カマカマカマカマ♪」というサビがとてもキャッチーで、曲が流れると、ここだけ口づさんでしまう人も多かったのではないでしょうか。
あのキラキラした80年代を代表する名曲の一つです。
My Ever Changing Moods/The Style Council [Blue-Eyed Soul]
まずはスタイル・カウンシルについて簡単に触れておきます。
メインボーカルのポール・ウェラー(Paul Weller)とkey担当のミック・タルボット(Mick Talbot)を基本メンバーとして1983年イギリスで誕生したユニット。
広い意味では所謂ブルー・アイド・ソウルの系譜に属すると言っていいですが、曲はファンク、ジャズ、ボサノバetcと多彩なジャンルを包摂していて、明確なジャンル分けがしづらい。むしろ、そういう所与の定義・分類を拒否しようという(ウェラーの)意図さえ見えます。
もともとリーダーをつとめるウェラーは70年代後半にイギリスで生起したパンクムーヴメントに乗ってThe Jamを誕生させ、同バンドでもリードボーカルとして中心的な役割を果たした人物。The Jamは一躍イギリスのトップバンドに上り詰めたものの、わずか5年の短い活動期間で幕を下ろした。絶頂期での解散。その後の動向が注目された彼が結成したのがこのスタイル・カウンシル(通称スタカン)。
ウェラーの熱狂的なファンはスタカンのサウンドを聴いてどう感じただろうか。
パンクから一転ジャズ、ボサノバ・・・となるとかなりの飛躍があると見えるのだが、The JamのサウンドにもR&Bが色濃く反映していたと見る向きも多い。これはウェラー自身強くR&Bに傾倒していたためだと言われている。とは言ってもやはり驚いた人の方が多かったと思う。
さて、曲の話をしましょう。
このEver Changing Moodsは彼らのファーストアルバム「Cafe Bleu」(1984)に収録された一曲。シングルとしても発売され、今ではThe Style Councilを代表する名曲とされている。僕自身も彼らの曲で一番好きな曲は?と聞かれたら迷わずこの曲をあげます。80年代を代表する洋楽は?と聞かれても答えは同じかもしれません。それくらい好きな曲です。
シングル版とアルバム版では大きく趣を異にしていて、シングル版は小気味よいブラス・ロック調、対してアルバム版はピアノの弾き語り。ここにもウェラーの憎い演出が光っていますね。どちらもスタカンらしさが出ていますが、どっちかといえばアルバム版の方が好きかな。どこか哀切にも聞こえるピアノの音色と抑揚の利いたウェラーの声が堪りません。
まさしくEvergreenな一曲です。
Let’s stay together / Tina Turner [R&B]
この曲を初めて聴いたのは高校生の頃のことです。
今となっては何がきっかけだったのか思い出せないのですが、ひょんなことから彼女のライブアルバムを手に入れて、一発で惚れてしまった曲です。
今でもこのアルバムはわが家に現存します。
モノの保管が下手くそなので、かなりケースが汚れており、画像をアップするのは辞めました。
真紅の超ミニの衣装に身を包み、あのトレードマークとも言える獅子のたてがみのようなヘアーを振り乱して踊っているティナの姿がジャケ写です。
この記事を書くにあたって、他の方がこのアルバムをどう感じているのかが知りたくなり、ネットで同タイトルのアルバムを探したのですが、ジャケットを見つけるのにも一苦労しました。
隔世の感とはこういうことを言うのでしょうか。
さて、このlet's stay togetherですが、私の中ではティナの代名詞ともなっているほど彼女の存在と切り離せない曲となっているのですが、実はオリジナルではありません。
オリジナルはアル・グリーンです。
映画「パルプフィクション」をご覧になったことのある方なら一度は聴いているはず。
パワフルなティナとは対照的に溜息を吐くような抑え気味の声で、メロウでアーバンな雰囲気を醸し出していて、歌い手とアレンジが異なるとこれほどまでに違うものなのかと驚くほどです。
私はyoutubeなどで同曲を聴くときは、両者のバージョンを続けて聴くのが殆ど習慣化しています(笑)。
甲乙つけがたいとはまさにこのことです。