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イングリッシュマン・イン・ニューヨーク/スティング [ROCK]
スティングの代表曲。
ファーストアルバム「ブルータートルの夢」に見られたジャズへの傾倒を継承しつつ、「スティング・サウンド」の確立に成功した「ナッシング・ライク・ザ・サン」の顔とも言える楽曲です。
タイトルが何気に気障ですが(笑)、ここにいうEnglishmanというのは他でもないスティングのこと。
スティングが祖国を離れた一異邦人としての自分を客観的に観察して歌詞を紡ぎ出したんですね。
異国の地に立つとビッグ・アーティスト、スティングもやはり一人の人間と言うことなんでしょうか。
とは言え、この曲(及びタイトル)からは異国の空気に気押されているといった印象は微塵も感じられません。
強烈な英国人気質を垣間見るようです。
蕩けるようなサックスと五月雨を思わせるピアノ、そしてあのスティングの声が絶妙にマッチした、80年代後期を代表する名曲です。
Careless Whisper(ケアレス・ウィスパー)/ワム!(ジョージ・マイケル) [POPS]
80年代前半を代表するポップス・ユニット「ワム!」(海外では主にジョージ・マイケル名義)によって1984年にリリースされたシングル。
サックスが奏でる哀切で印象的な音色と、ジョージ・マイケルの艶やかな声が織りなす珠玉の名バラードである。
ポップスのヒットメーカーだったワム!ですが、この曲がなければ、(アイドル的なルックスも相まって)ポップス界の貴公子みたいな軽めの評価で終わっていた気がしないでもありません。
他の楽曲同様、ジョージ・マイケルの作曲ですが、彼の才能の豊かさを改めて感じさせる曲です。
解散後のソロ活動の成功も、彼の類稀な作曲センスに負うところが大きいわけですが、ワム!時代にはどうしても数多くの制約があったんだろうと思います。
イメージ戦略も重要視されたあの時代、アイドル的でポップなイメージと、今まさに開花せんとうづく自身の才能との狭間で、苦しんだ時期もあったのではないでしょうか。
この「ケアレス・ウィスパー」は、ワム!のセカンド・アルバム「メイク・イット・ビッグ」に収録されていてはいるものの、シングルとしてはジョージ・マイケル名義。
この曲がその後のジョージ・マイケルの活躍を予感させるのも、彼がワム!という枠にとらわれず、才能の赴くままに製作に取り組めたからなのかもしれません。
英国シングルチャートとビルボードで一位を獲得。ビルボードでは週間チャート一位、年間チャート(1985)でも一位を獲得し、ワム!にとって最大のヒットシングルとなりました。
ちなみに、当時発売された洋楽の中でも日本人に抜群の知名度と人気を誇る楽曲の一つであり、西城秀樹(「哀愁のジルバ」)や郷ひろみ(「ケアレス・ウィスパー」)などによってカバーされたことでも知られています。
ヨシュア・トゥリー(The joshua Tree)/U2 [ROCK]
言うまでもなく、U2の代表的アルバム。
全米チャートで9週連続1位。全世界でのセールスは2000万枚以上を記録。
80年代を代表するロックの名盤である。
このアルバムとの出会いは、貸しレコ(貸しレコード屋さんのこと。今でいうGEOとかTSUTAYAみたいなとこ)。
沢山並んでいるジャケットの中でふと目を引いたのがこの「ヨシュア・トゥリー」だった。
至って地味なジャケットなのに、不思議と引き込まれる何かがある。
そんな第一印象をもったものだ。
バンド名はU2。
どこかで耳にしたことのあるバンド名ではある。
当時の少ない小遣いで出来るだけ多くの音楽に触れるためには、同じく音楽を楽しむ友人たちに意中のアルバムを宣伝し、共同出資(要はレンタル料の分担)を取りつけるしかなかった。
なぜか普段もつれがちな舌が、そのときだけは滑らかだったのを覚えている。
が、この「ヨシュア・トゥリー」に食いつく者はいなかった。
そんなバンド知らない。
自分も似たようなものだから、そう言われては二の句が継げない。
結局一人で借りることになった。
よく知りもしないバンドのアルバムを新作料金で借りるのは、大人の今でもそれなりの恐怖が付きまとうものだけど(笑)、当時はなおさらだった。
緊張しながら針を落としたんじゃないだろうか。
聴き終わって、なんとも言えない恍惚感に包まれながら、こんなふうに思った。
「どうしようかなー。このアルバムのことアイツらに教えてやろうか・・・・それともずーっと黙っていようかな。」
翌日には思いっきり吹聴しまくりましたけど。

ヨシュア・トゥリー~スーパー・デラックス・エディション(初回限定盤)(DVD付)
- アーティスト: U2
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
- 発売日: 2007/12/12
- メディア: CD