Careless Whisper(ケアレス・ウィスパー)/ワム!(ジョージ・マイケル) [POPS]
80年代前半を代表するポップス・ユニット「ワム!」(海外では主にジョージ・マイケル名義)によって1984年にリリースされたシングル。
サックスが奏でる哀切で印象的な音色と、ジョージ・マイケルの艶やかな声が織りなす珠玉の名バラードである。
ポップスのヒットメーカーだったワム!ですが、この曲がなければ、(アイドル的なルックスも相まって)ポップス界の貴公子みたいな軽めの評価で終わっていた気がしないでもありません。
他の楽曲同様、ジョージ・マイケルの作曲ですが、彼の才能の豊かさを改めて感じさせる曲です。
解散後のソロ活動の成功も、彼の類稀な作曲センスに負うところが大きいわけですが、ワム!時代にはどうしても数多くの制約があったんだろうと思います。
イメージ戦略も重要視されたあの時代、アイドル的でポップなイメージと、今まさに開花せんとうづく自身の才能との狭間で、苦しんだ時期もあったのではないでしょうか。
この「ケアレス・ウィスパー」は、ワム!のセカンド・アルバム「メイク・イット・ビッグ」に収録されていてはいるものの、シングルとしてはジョージ・マイケル名義。
この曲がその後のジョージ・マイケルの活躍を予感させるのも、彼がワム!という枠にとらわれず、才能の赴くままに製作に取り組めたからなのかもしれません。
英国シングルチャートとビルボードで一位を獲得。ビルボードでは週間チャート一位、年間チャート(1985)でも一位を獲得し、ワム!にとって最大のヒットシングルとなりました。
ちなみに、当時発売された洋楽の中でも日本人に抜群の知名度と人気を誇る楽曲の一つであり、西城秀樹(「哀愁のジルバ」)や郷ひろみ(「ケアレス・ウィスパー」)などによってカバーされたことでも知られています。
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